まつだいの放浪日記

自由気ままに

富士登山レポ

-2021年4月-

今期もオンライン授業継続が確定し、僕はいつも通り惰眠を貪っていた。特にすることがあるわけでもなく適当に友人と夜遅くまでディスコで通話する毎日。イヤホンから聞こえる「プシュッ」という缶の爽快な音とアルコールに潰れていく友人とのコントラストにどことなく「with コロナの大学生活の様式美」を感じている自分にどこか嫌気が差していた。そんな時、度数9%のストゼロを既に5本開けたへべれけ状態の友人からこんな提案を受ける

「今年の夏富士山登らね?」

普通なら適当に流すところなのかもしれないが、基本イエスマンな僕は素面であるにも関わらずこう答えた

「あーね、いいんじゃね」

かくしてよく分からないまま向こう見ずな素人の富士登山が決定した。

 

…とは言えさすがに知識か無さすぎる。

そこで高校でワンゲル部に所属していた中学時代の友人を無理矢理連れていくことに。中学の友人と大学の友人と僕、計3人での登山計画が始まった。

 

-2021年5~7月-

しかし、大学はオンラインバイトは塾講と座ってばっかのヘルニア第一候補な僕は大学に入ってからというものまともな運動をしていなかった。そんなクソ雑魚体力で山登りができるはずがない。そこで運動を試みる…が

何をすればいいのか分からない…(そもそも運動キライなのでね!)

悩んだ末得た結論は

「それならば誰かに指示されてしまおう!」



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という訳で、借りてきました皆大好きリングフィットアドベンチャー。これ、何となくの気持ちで始めたんだけど、思いの外キツい。辞めないようにTwitterを2垢使って日記つけることに。


f:id:matsudai0816:20210724220047j:image僕の性格上ここまですると引くに引けなくなってくる。考えることを放棄し従い続けること2ヶ月強、明らかに体力が付いた。今回登山乗り切れたのはこれのおかげとしか言いようがない。当日友人から「お前身体締まったな~」って言われたのめちゃくちゃ嬉しかった。
f:id:matsudai0816:20210724220746j:image71日目のこのツイートを最後に僕のリングフィット生活は一旦幕を閉じた。前置きは長くなりましたが72日目の登山旅行スタート!!

 

ー2021年7月22日(木)ー 

 

不安期待を背負った山梨旅行がついに始まった。当日は全員の最寄りから13時に出発して電車で山梨県河口湖駅まで行くことに。片道2100円電車に揺られること約2時間。荷物軽量のためにすることもないので水平思考ゲームで時間をつぶす。途中通過駅の富士急ハイランドをガン無視して目的地へと向かう。


f:id:matsudai0816:20210725114509j:imageどうでもいいが電車のドアが開くたびにこのトップハム・ハット卿が真っ二つになるの面白すぎた。もう少しどうにかならなかったのか。
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f:id:matsudai0816:20210725114545j:image窓から見える富士山に「今からあれに登るのか~」とワクワクしたり、変わったデザインの電車を眺めたりしながら旅は続く。
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そして時刻は15時をちょっと過ぎた頃、河口湖駅に到着した。駅の前には大きなバスターミナルが広がり、土産屋には人が賑わっていた。色々観光したいところだが、登山用の荷物が多すぎるのでひとまず宿にチェックインすることに。
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河口湖駅から歩いて約10分ほど、初日はここ「K's House Mt.Fuji」にて一泊した。正直泊まれればどこでもよかったので値段が一番安い所を選択した。3人で1万円という破格である。安さの割には部屋の雰囲気はよく、共用のキッチンで料理ができたり将棋やトランプといった娯楽も用意されていたりと思ったよりはちゃんとしていた。たまたま泊まりに来ていた小学校低学年くらいの兄妹と知恵の輪を解いたことで仲良くなり、遊んでいたら友人に置いて行かれそうになったので宿を一旦あとにすることに。
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「山梨と言ったらやっぱほうとうだよね」
ということで晩飯は「ほうとう不動」で食べることに。もつ煮と角煮、そしてほうとうを適当に頼みめちゃくちゃ酒が飲みたくなったが、翌日のことを考え我慢。ほうとうはどこで食っても間違いなくうまい。
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友人「この店の紋様しんちゃんの目に見える」

僕「ホンマか??」
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ごめん思ってたより見えたわ。ごちそうさまでした。

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その後は足りない食料と水分の補充をコンビニで行い、行列ができていたコロッケを公園で食べたり明らかに人気のない山を散策したり(ひぐらしの鳴く音しかしなくて本当に不気味だった)しながら暗くなったので宿に戻ることに。荷物軽減のために初日と三日目は同じ服を着る前提だったのに山を散策したせいでめちゃくちゃ汗かいたのほんとにアホだと思う。
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宿に戻ると、実は入浴施設がシャワーしかなかったり網戸が一切の役割をなしていなかったりと安さ故の施設の雑っぷりを体感。翌日の天気予報が微妙だったのでノリでてるてる坊主を作成「You are an idiot!!!」とでも言ってきそうな顔をしている。そして22時に消灯。…しかし、連日にわたる昼夜逆転生活のせいで全く寝付けない。途中で高校の部活メンバーがディスコで爆弾解除やってるの見つけて適当に見ながら24時頃にようやく寝た。

ー2021年7月23日(金)ー

7:30に起床。寝ぼけ眼をこすりながら準備を進める。てるてる坊主は紐を回して開閉するタイプのカーテンの回転部分に吊るしておいたのだが、同じく寝付けなかったらしい友人が夜にカーテンを閉めたせいで逆さになっていた。荷物は、軽食(カロリーメイト2本)と水分(麦茶500×3)タオル上だけ着替え芯をぶっこ抜いて潰したトイレットペーパーユニクロのウルトラライトダウン雨具軍手と財布ヘッドライトを残しそれ以外をロッカーに置いていくことに。
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服装はこんな感じ。見た目だけそれっぽい。9:30発のバスに遅れないよう9:00に宿をあとにした。


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5合目までの往復チケットを購入し、5合目に向かう。感想としてはいろは坂の強化バージョンみたいな、山道をぐるぐる回りながら登るので普通に酔う人は酔いそう。

f:id:matsudai0816:20210725130933j:imageそして10:20頃に5合目に到着。天気はめちゃくちゃ曇り、いつ雨が降ってもおかしくなかったのでとっとと登り始めることに。急いでロッカーと登山靴レンタルショップへ向かう。
f:id:matsudai0816:20210725131351j:imageこんな感じ、いよいよそれっぽくなってきた。5号目で軽食を済ませ、土産屋を軽く巡る。そこでこんな物を購入
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今回の旅の散財の元凶、金剛杖である。

杖自体は1000円とそれほど高くはないのだが、登山道にある山小屋に到着するたびに追加料金を払うことで杖に焼印が押してもらえる。ネットには1つ200~300円と書いてあるが大嘘であった。実際は1つ300~500円でコンプリートには18種類押してもらう必要がある。山小屋の開いている時間の関係上、コンプリートこそしていないものの7000円近くこの棒に払ったことになる。とはいえ、今回の登山でこいつが僕の体力温存に一役買ったことだけは確かである。やはり三本目の足は偉大だった、あるのとないのとで楽さが全然違う。かつてギリシャ神話で人生の夕方には杖を突いて三本足で歩くのが人間だとスフィンクスは言ったが、人生の真っ昼間から三本足で歩く亜種の姿が山道では沢山見受けられた。杖の先端には鈴がついているため、姿はさながら三蔵法師であったが、邪な気持ちだらけで仙人になれずに人間界に落とされた僕たちは筋斗雲に乗れなかったので大人しく歩くことにした。
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f:id:matsudai0816:20210725134959j:imageちなみに六合目までは馬に乗って登山することもできる。少しだけ興味はあったが、高すぎたのでやめた。出発しようとした際に、富士山のスタッフに声を掛けられ、コロナ禍の登山であるため、健康チェックシートを持っていけと言われた。時刻は11:00、このご時世色々大変だなあと思いながらの登山開始であった。
f:id:matsudai0816:20210725135047j:imageそんなこんなで平坦な道を歩いていくと初心者御用達の吉田ルートが見えてきた。富士登山には様々なルートがあるのだが、今まで一切山など登ったことがなかったのでさすがに初心者用のルートを選択。ここから一気に登山道っぽくなったが、さすがに登りつくされているからかそんなにキツいと思うこともなく6合目に到着。時刻は11:45。
f:id:matsudai0816:20210725135126j:image6合目にて悟りを開こうとする友人。6合目に着いた時、休憩所の女性に「健康チェックシートを持っているか」と尋ねられた。慣れない登山で軽く息が上がっていた僕たちは何が何だか分からないまま返事をする。するとたて続けに「富士山のために1人1000円募金をしてくれ」と言われる。めちゃくちゃ押されたので勢いで払いそうになったのだが、冷静に考えてこの先いくらかかるかも分からなかったためやんわりと断った。最初に絶対に答えなきゃいけない質問から入るあたりあの人絶対営業の成績いい。ちなみに、PayPayでもSuicaでも募金できるらしい。意外と近代的。
f:id:matsudai0816:20210725135155j:image適当に休憩をはさみ登山再開。下を見ると相変わらずの曇りであるが、上にはまだ雲が追い付いていないためかなりきれいであった。登山マジックなのだが、近そうに見えても実際に登るのはめちゃくちゃ時間がかかる。今見えている青いリュックを背負っている人のところまで平気で2~30分かかる。
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f:id:matsudai0816:20210725142353j:image時刻は12:37。7合目初の山小屋に到着、さすがに疲れた。ここまで幸運なことに雨に降られることもなく順調に登山することができた。特に何か買う予定もなかったが、山特有の法外な値段設定はすでに始まっておりカップ麺1つ500円飲み物1本500円といった具合で目が回りそうだった。
f:id:matsudai0816:20210725142402j:image金剛杖に焼印も押してもらう。ただでさえ金がかかるのに、引くに引けなくなっていた僕は山小屋に着くたびに金を払うことが確定しているせいで山小屋が見えるたびに帰りの金の心配ばかりしていた。ちなみに、登山前の僕は山小屋は1合ごとに1つか2つだと思っていた。7合目だけで7個もあるなんて聞いてないよ…
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ここら辺から一気に登山道も険しくなってくる。カインズホームに売ってそうな砂利が大量に敷き詰められただけの道や、テーマパークのアトラクションの待機列にありそうな岩山何度も転びそうになりながら登っていく。砂利道がほんとにきつかった、地面をしっかり蹴ることができないので体力がゴリゴリ持ってかれる。
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f:id:matsudai0816:20210725145023j:imageしかし、ここまで来るとさすがに景色は異世界だった。

人間の手が最低限しか及んでいない有り余るほどの自然や、普段は見上げることしか叶わない雲と同じ高さにいることに感動を覚えながら進んでいく。ちなみに、この1分後に雨が降ってきた。しかたなく雨具を上から羽織り、山小屋を目指す。ここから先はずっと降ったりやんだりだった。女心と秋の空、もひとつおまけに山の上
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登山道にはいくつか鳥居もあった。心なしか下界のそれよりいくらか厳かに感じられた。
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f:id:matsudai0816:20210725145203j:image時刻は14:17。ついに8合目に到着した。ここまでカロリーメイトしか食べていないため、1つ600円のカップ麺が魅力的に映って仕方なくついに購入。冗談抜きでこれまでで一番うまいカップラーメンだった。とにかくあったかい飯がうまい。感動で泣きそうになるくらいうまい。空腹は最高の調味料というがまさにその通りである。ちなみに、1つ下の山小屋では1個700円で売っており「やっぱ標高と値段は比例するんだね~」なんて言ってたらここで600円に戻ったから買ったというのもある。そんなガソリンスタンドみたいな値段設定でいいのか山小屋。
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そして時刻は16:17。宿泊予定の山小屋に到着。山小屋は朝晩飯付きで1泊1人11000円。馬鹿みたいに高い上に、男女で部屋が分かれるわけでもなく写真の通り寝袋で雑魚寝。当たり前だがシャワーがないどころか水がない、ここに来るまでもトイレの利用1回200円という頻尿殺しの世界だった。さすがに汗が気持ち悪いので上は着替えたが、下を着替えることはできない。そんな状態で寝袋に入るわけで…まあ匂いのきついこと。登山道の込み具合を考えるとご来光を拝むには1時半には出発した方がいいと山小屋のスタッフに言われ18時には寝ることに。f:id:matsudai0816:20210725152652j:image
f:id:matsudai0816:20210725145257j:image山小屋で食べる予定だったポテトチップスは限界まで膨らんでいた。山でこれやって遊ぶの夢だったのよね。晩飯はこんな感じ、一見質素に見えるが正直あったかいだけで十分だった。一瞬でたいらげ寝袋へ

…が

全然寝付けない疲労もあってか最初の2時間くらいはすぐに寝た。しかし、下から聞こえるハイパー歯ぎしりマンのギロみたいな音色のせいで目が覚めた。一度目が覚めるとその音が気になって寝れなくなる。山小屋の匂い、微妙に明るい外、歯ぎしりの音、日が沈んでどんどん低くなっていく気温のせいでそこからは一睡もできなかった。アベマでひぐらしを視聴後、気付くとオリンピックの開会式が始まっていたのでぼーっと眺めていた。友人二人も寝付けずに開会式を見ていたらしいので、出発を一時間早めることに。

ー2021年7月24日(土)ー

時刻は12:30。山小屋から朝飯として受け取った弁当を適当にたいらげ登山再開。「中で食べると他の登山客に迷惑がかかる」と外で食べたので、完全に闇鍋状態で本当に何を食べているのかすら分からなかった。

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f:id:matsudai0816:20210725145343j:image夜の登山道は本当にこんな感じ、ヘッドライトがないと何も見えない。そして何より寒い、寒すぎる。気温は1月の朝、このまま初詣でも行くのかって気分だった。さすがに出発したのが早かったせいか登山道はそんなに混雑していなかった。本来山小屋は予約制ではなく、適当に受け入れをするスタイルらしいのだが、今年はコロナの影響で事前に予約をした人しか受け入れていなかった。そのせいなのか登山道には野宿をしている外国人がたくさんいた、パワフルすぎるだろ。あんなとこで寝たら寒さのせいでそのまま凍死体になりかねない。そんなことを考えつつ、登り続けること一時間。
f:id:matsudai0816:20210725155858j:image登山道がご来光を拝もうとする人々で賑わってきた。各人ヘッドライトをつけているため、見下げると光の行列が見える。登山道のエレクトリカルパレードだった。めちゃくちゃきれいだったが、大自然の中で映える人工物だと考えると少しばかり複雑な気持ちになる。
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そして時刻は2:26。ついに山頂に到着した。登り切った達成感はあったが暗すぎて景色もくそもないのであまり感動はなかった、それよりも問題が発生する。さっきまで登山という形で運動することで誤魔化してきた気温が一気に凶器となって襲い掛かってきたのである。これだけきれいな白い息が吐けるほど寒いのだ、寒いというより冷たいの方が感覚としては近い。とはいえ、ご来光を拝むにはあと2時間は待つ必要がある。早く着いた特権としてご来光を拝む場所をいち早く確保し、そこで無理矢理暖をとることにした。観光客用のベンチが大量に並んでいるところより先の、富士山の火口付近まで歩みを進め適当な岩場に腰を下ろす。そのまま横になり、軍手をはめ、雨具を毛布代わりに膝にかけ、できる限り最大の防寒を施し空を見上げた。

下では絶対に見れなかった星空がそこには広がっていた

いやほんとにめちゃくちゃ綺麗だった。空一杯の満天の星空、20分に1つくらい流れ星も見えた。カリブの海賊のアトラクションの最初というのが持ちうる経験上一番近い表現だった。風情もくそもない。
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1時間くらい経ったころ、寒すぎて気温を調べたら体感-2℃と出てきた。気休め程度に東京の気温も調べたが、26℃らしく「あったけ~」って言いながら3人で震えてた。
f:id:matsudai0816:20210725162441j:image時刻は3:48。少しずつ明るくなってきたので体を起こし軽く運動する。このくらいから少しずつ明るくなっていく様子をずっと写真に収めていた。この日はひたすら雲が多く、ご来光が雲に隠れて見えないのではないかと心配しながら日が昇ってくるのを待った。何より末端が冷える、シャッターがまともに切れない状態だった。そして待ち続けることさらに一時間、ついにその時は訪れる…

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時刻は4:41分。

とうとう太陽が姿を現した。

天候の心配をする僕たちをあざ笑うかのような眩い光と共に雲を超えやってくるその姿は、先人たちが神と崇めるのにも納得がいくほどのものだった。僕たちが息を飲むその間にもどんどん雲を突き抜けてくる。そのあまりにも堂々とした振る舞いに気付けば登山の疲労は吹っ飛んでいた。見渡す限りの雲海、その美しさに太陽が出て初めて気付く。さきほどまであんなに恨んでいたのに手首がもげんばかりの手のひら返しである。「何事もすぐに決断せず本質が見えるまで待ってから判断しろ」と太陽が忙しい現代人に説教しているように感じられた。
f:id:matsudai0816:20210725164525j:imageいつまでも眺めていたい気分だったが、日が出てからは徐々に暖かくなってきていたため暑くなる前に下山することに。時刻は5:34、富士登山これにて完了。
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f:id:matsudai0816:20210725162712j:image登りとは違い晴れていたため帰りの方が景色が綺麗だった。しかし、ひたすら蛇腹状の道を下り続けるだけ、しかも勾配が急にならないように相当な数を往復する必要がある。おまけに登りと違いほとんど山小屋が存在しない。寝てないのもあるだろうが、変わり映えのない道に正直登りの倍は疲れた。
f:id:matsudai0816:20210725162618j:image下山の道は全部このカインズホームの砂利道である。あまりに滑るのでスキーでもしてる気分になる。実際ハの字で降りるのが一番楽だった。
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f:id:matsudai0816:20210725162752j:imageそんなこんなで時刻は9:54。5合目に帰ってきた。4時間半も歩きっぱなしだったためもう足はガックガクだった。膝も笑いすぎて満点大笑いまである。ただの棒だった僕の金剛杖も課金の力で随分立派になった。あと2つでコンプリートだったが頂上含めほぼ全ての山小屋で押してもらったので満足だった。
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f:id:matsudai0816:20210725162826j:imageバスで富士山を完全にあとにしてふもとの温泉に向かった。この温泉、人生で一番気持ちよかったかもしれないサウナと水風呂を往復し、薬湯にもしっかり浸かり、風呂上がりにはコーヒー牛乳を飲み完全にととのったところである場所へ向かう。
f:id:matsudai0816:20210725162836j:imageまあやっぱ行くよね!わざわざ山梨来たわけだし!

というわけで富士急ハイランドにやってきた

さすがにフリーパス買ってどうこうという気分ではなかったのでええじゃないか高飛車だけ乗ってきた。正直どこ行っても思ってたんだけど、ひたすらに杖が邪魔だった
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f:id:matsudai0816:20210725162939j:imageここは山梨だから酒が飲める!ってことで最後に適当な居酒屋で軽く飲んで帰ってきた。この時点でこの日の活動時間が16時間を超えていたため、このあと歩いてるだけで意識飛びそうなくらい眠かったがなんとか杖を突きながら帰宅した。
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かくして突発的に計画された素人の富士登山は無事に幕を閉じた。はちゃめちゃに楽しかったが、もう二度と登ることはないだろう。ありがとう山梨県、またいつかほうとう食べに行きます。